独断と偏見の「塩選び」
「自然食コース」第１回では 栄養についてはさわりの部分だけをお話しました。
その中で、手作り食で不足しがちな二つのミネラルのお話をして、
犬猫の体重に対する必要量を計算していただきました。
その不足しがちなミネラルのひとつが、「ナトリウム」です。
どのような食材に多く含まれるでしょうか。
手作り食で最も重要かつ最も入手しやすい ナトリウム補給のサプリメントが
「塩」です。
単に塩と言って 精製塩を入れられては自然食が台無しなので
「自然塩」でお願いします！
とお伝えするものの
「自然塩」には定義がありませんので
何をもってして 「自然塩」とするか 見分け方のヒントを書いてみます。
これは別に本村先生が言っているわけではなく Yukiさんの独断と偏見です。
犬も、猫も、人間の家族にも 口に入るものはなるべく「自然なもの」が理想です。
何をもってして、どこまでが自然か。
調べれば調べるほど 塩って見えてこないのです。
そんなの知ってるわようちの塩は○○で××なのよぉ～！って方は どうぞその素晴らしいお塩をお使いください。
人間の塩に口を出すつもりはありません。
犬猫ちゃんにとっても
ナトリウムを塩の形で摂取するのは本来の姿ではありませんから 自然塩だって、不自然だと言えばそうなのです。
手作り自然食は、可能な限り犬や猫本来の食事に近づける食事。
なるべく体に悪くないものを選びたい。
そんな視点での塩選びです。
「自然塩」
１）岩塩 ２）海水塩 ３）湖塩
の３種類です。
問題はどこで採れたかだけではなくて
どのような加工がなされたかです。
いろいろ調べていく上で、私は甲斐由美子さんのブログ記事が 一番しっくりくるな、と思っています。
よろしければこちらの記事をお読みください。
塩選びが見えてくると 豆腐選びにもつながるんですね。
うちは豆腐も食べませんけどね。 犬猫に豆腐、お勧めできません。理由はここにもあります。
つまり、 非加熱で作られた塩が 「自然塩」として動物の体に負荷が少ない、自然の姿に近いと私は考えます。
上のフェイスブック記事から、一部抜粋させていただきます。
○食塩 一般的に販売されている塩です。 イオン交換膜透析法により、ナトリウムイオンとカリウムイオン抽出、濃縮し、 真空蒸発缶により煮詰めて作られます。ミネラル等の添加はありません。
○自然海塩
【完全天日塩】 海水を塩田や枝条流下式により濃縮し、 太陽光と風だけで数ヶ月かけて結晶化させたもの（加熱は行いません）。 【平釜塩 】 海水を塩田や枝条流下式により濃縮し、平釜で煮詰め結晶化させたもの。
○再生加工塩
【自然海塩加工】 輸入した原塩ににがり等のミネラルを添加して成分調整を行ったもの。
【イオン交換塩加工】 イオン交換塩ににがり等のミネラルを添加して成分調整を行ったもの。
☆岩塩 岩塩は、大昔海だった場所が地殻変動などで陸地に閉じ込められ塩湖となり、 その海水の水分が蒸発して次第に塩が結晶化し、 その上に土砂が堆積してできた塩の層から採取されます。
【溶解法岩塩】 岩塩層に水を注入すること等により、濃い飽和塩水を作り、 真空蒸発缶で結晶化したもの。さらに、ミネラルを添加したものと添加しないものとに分かれます。
【採掘法岩塩】 岩塩層に直接ボーリング、露天掘りをし、採掘したもの。
抜粋ここまで
私たちが「岩塩」をお勧めする理由がお分かりいただけるでしょうか。
そして、大切なのはパッケージに書かれている 「自然・天然」という売り文句ではなくて 裏に小さな文字で書かれている 加工の方法を読み解く知識だということも。
ちょっと「岩塩」「自然塩」だけでは不親切になってしまうのかな。
岩塩や非加熱塩で調べていくとまたいろいろな情報も出てきます。
何が良いのかという結論は自分で出すしかありません。
パーフェクトな塩を見つけるのは難しいかもしれません。
それぞれ含まれるミネラルが違うので 海塩、岩塩、湖塩などいろいろ試してみて 飼い主さんが美味しい、ご自身の体やお料理に合うなと思うお塩を 見つけていただければ良いと思います。
上の条件に当てはめるとスーパーでは選択肢がないかもしれませんけれど。
自分で納得して選ぶこと。これが大切です。
うちの塩を調べたら 海塩、岩塩、湖塩全部ありました。
加熱塩どころかイオン交換のものまで
これじゃあ精製塩と変わらない。
まだまだ買ってみたいお塩はたくさんあります。
それぞれ個性があって、塩巡りも楽しいですよ♪
